ドミナント進行
4度上(5度下)へ進行することをドミナント進行といいます。これが最も基本的な進行とされています。Ⅰから4度ずつ上に上がっていくと、6つの固有和音を経由しTへ戻ってきます。
ⅠはT(トニック)の機能を持ちます。そして全ての和音へ移動することができます。
Ⅰ以外の6つの和音は全てD(ドミナント)の機能を持ちます。そしてこのとき、4度上以外の和音へ進むことができません。Tへの距離に応じてそれぞれ数字がD、D2、D3と付けられます。
つまり、ドミナント進行は次の6種類で全てです。
- D → T
- D2 → D → T
- D3 → D2 → D → T
- D4 → D3 → D2 → D → T
- D5 → D4 → D3 → D2 → D → T
- D6 → D5 → D4 → D3 → D2 → D → T
次の重要な進行3つを聴いてみましょう。
D → T
最短のドミナント進行です。世の中で最も使われている進行といって間違いない。DはTへの期待感や調を確定させる機能があるため、セブンスが基本的に使われる。Tは安定感を求めるため、セブンスや転回形はあまり使われない。
D2 → D → T
こちらもジャンルを問わず、非常に良く使われる。ジャズやポップスでも「ツーファイブワン」とよく言われている進行。ⅤはもちろんⅡもセブンスがしばしば使われる。
D6 → D5 → D4 → D3 → D2 → D → T
最長のドミナント進行です。ドミナント進行の全容を理解するためにも1度は聴いておきましょう。
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