幹音と変化音
幹音とは: 変化記号が付いていない音。(ピアノでいう白鍵のこと。※例外有)
変化音とは: 変化記号が付いている音。(ピアノでいう黒鍵のこと。※例外有)
※ 例えば「ミ♯」はピアノの白鍵ですが、変化音です。
変化記号とは音の高低を変える記号のこと
全部で5つあります。
日常的に使われる変化記号は3つあります。
記号 | 呼び方 | 意味 |
---|---|---|
♯ | シャープ | 半音上げる |
♭ | フラット | 半音下げる |
♮ | ナチュラル | 幹音で |
たまに使われる全音変化させる変化記号が2つあります。
記号 | 呼び方 | 意味 |
---|---|---|
ダブルシャープ | 全音上げる | |
ダブルフラット | 全音下げる |
臨時記号と調号
臨時記号とは:音符のすぐ左に書かれた変化記号のことです。
調号とは:音部記号のすぐ右に書かれた変化記号のことです。
変化記号の効力
変化記号は付いた音だけでなく、その後の付いていない音にも変化の効力があります。
臨時記号と調号では効力に違いがあります。
臨時記号の効力
ルール1:臨時記号は付いた音符から先の同じ音にも効力があります。その効力は1小節の間です。1小節を超えると元に戻ります。
ルール2:臨時記号はオクターブ違う音には効力はありません。
調号の効力
ルール1:調号は付いた先1段のあいだ効力があります。一段を超えると元に戻ります。
ルール2:調号はオクターブ違う音にも効力があります。
ルール3:調号と臨時記号が競合するときは、臨時記号が優先されます。
臨時記号の位置
臨時記号は音符のすぐ左に記入するとお伝えしました。では、つぎの♯はどちらの音符に付いているか分かりますか?
正解は右側のファに♯が付いています。第1間に音符がある場合は記号も第1間に書きます。
これがもし左側のミに♯が付いている場合は次のようになります。♯が第1線に書かれていますよね。
記号の中の空洞が貫通しているか否かで判断できますよ。
変化記号の由来
♮や♭、♯はどこからやってきたのでしょうか。実は元は同じなのです。言われてみれば形が似ていると思いませんか。
その由来はアルファベットの「b」からきているのです。
実は、シの音は不協和音になりやすく昔は避けるべき音程として扱われてきました。ですが、シを少し低くすると心地よくなることもあり、bの音(シ)は高くなったり、低くなったりと高さが定まっていませんでした。その後、両者を呼び分けるために高いシを「角張ったb」、低いシを「丸まったb」と呼ぶようになります。
それが発達していき、bを角ばらせると♮に、bを丸めると♭のような形に変化していったのです。そのため、最初は♭や♮は記号ではなく、音名そのものだったのです。それから時代は流れ、変化記号として扱われ、全ての音に♮や♭を付けることができるように発達したのです。
最初に鍵盤楽器(ピアノのような楽器)が作られたときには黒鍵はシの♭しかなかったそうです。
そしてさらに角ばらせていき♮が♯へと変化していきます。まさにsharp(鋭い)な見た目になっていますよね。実際の音も高くなると鋭くなっていると感じる人が多いようです。
まとめ
小学生でも習う基本的な内容だからこそ、なんとなくで理解していた人も多いのではないでしょうか。音楽を学ぶ上で必須の内容ですので、しっかりおさらいしておきましょう。
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