5線と加線、音部記号と譜表
これらはドレミを読むための事前知識になります。当たり前すぎて学習を飛ばしている方も多いと思いますが、意外と種類が多いので今一度確認してみてください。
5線譜の名称
5線には下から第1線、第2線と名前が付いています。
線の間を「間」と呼び、これも下から第1間、第2間と名前が付いています。
楽譜の加線
音が五線で収まらないときは加線を書きます。
加線を忘れてラの音を次のように書く初心者の方がたまにいます。
ですがこれはどちらもソの音としてみなされます。
音部記号
5線の左に書かれた記号を音部記号といいます。この記号は特定の音の位置を示すためのものです。
- ト音記号とは:書き始めの位置が「ト」を表します。
- ヘ音記号とは:書き始めの位置が「ヘ」を表します。
ハ音記号
ト音記号とヘ音記号の他にハ音記号というものが存在します。
ハ音記号はヴィオラやチェロ、トロンボーン、声楽などで現在も使われることがあります。
該当の楽器を学ぶ人やオーケストラを作曲したい人はおさえておきましょう。
譜表
音部記号が書かれた位置によって譜表の名前が決まります。現在は次の2つが特に使われます。
- 高音部譜表とは:第2線にト音記号を書いた譜表です。(ヴァイオリン譜表とも呼びます。)
- 低音部譜表とは:第4線にヘ音記号を書いた譜表です。(バス譜表とも呼びます。)
この2つは楽器やジャンルに関わらず覚えておきましょう。自分の楽器に使わなくても、他のパートを理解する上で非常に重要です。
アルト譜表とテノール譜表
アルト譜表とは:第3線にハ音記号を書いた譜表です。ヴィオラでは日常的に使われています。
テノール譜表とは:第4線にハ音記号を書いた譜表です。チェロやファゴット、トロンボーン、コントラバスなどの楽譜で使われることがあります。
現在はあまり使われない譜表
ソプラノ譜表とは:第1線にハ音記号を書いた譜表です。
メゾソプラノ譜表とは:第2線にハ音記号を書いた譜表です。
バリトン譜表とは:第3線にヘ音記号を書いた譜表です。
これらは3つの譜表は名前の通りルネサンス期の声楽を表すのに使われています。
ト音記号の由来
ト音記号のトはイタリア語でソの音からきています。アルファベットではGですよね。実はGが変化してト音記号の形になったと言われています。
また、ソの位置から書き始めるとされています。これを知っておくだけでもソの位置がすぐ分かりますよ!
へ音記号の由来
へ音記号もその名の通りファの音を表します。アルファベットではFです。こちらもFが変化してできたと言われています。
こちらも書き始めがファの音ということを覚えておけば、すぐにファの位置が分かりますね。
まとめ
音部記号がどこに書かれたかによって譜表名が決まります。記号だけでは音の高さを指定できていないことに注意しましょう。
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